五行歌の楽しさ

 五行歌は、大昔まだ文字がなかった時代に、人々の口伝によって歌い
継がれた古代歌謡の精神を目標にしています。ずっと後になって中国から
「漢字」や「漢詩」が入ってきて「ひらがな」が生まれ、次いで漢詩の規則に似た5・7調の「和歌」が広まりました。

 やがて「俳句」も生まれ、それぞれの特徴として、和歌は「もののあわれ」を俳句は季語を用いた「侘び寂び」の世界を追求していますが、五行歌はそのような難しいことは一切なし。
 古代歌謡のずっと後から生まれた、5・7調などのあらゆる既成概念を無視します。また和歌・俳句には少ない喜びの歌や、夢や希望も歌います。

 全く自由奔放に心の呟きを思いのままに歌い、短く覚え易い歌にして語り継いでいた古代人に、思いを馳せながら、私たちも喜怒哀楽を思いのまま、心のままに歌うのです。

 

でもね、こんな理屈には関係なく、思ったまま、心に浮かんだままを作ればいいのです。
4才の幼児から95才の方々が現実に楽しく創っておられるのですから。


 【五行歌を創る場合のアドバイス】

*     歌ですから、1行は1息で読めるくらいで。

*     1息で読めるのは、1行15字以下。

*     リズム感を大切に。声に出してみて、確かめる。

*     口語体にこだわってみる。とにかく難しい言葉は使わない。

*     心の呟きを、そのまま歌にする。

*     情景描写のみの歌は、歌としては平板になり易い。

*     形式や規則にはこだわらない。例えば5・7・5とか、季語などは
 考えなくてよい。自由律俳人の山頭火のように、自由に。

     * 全体で40字までくらいが読みやすいようです。

元ひろしま五行歌会代表 いくたあつむ (故人)

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